一時間耐火間仕切壁 パイロストップウォール

▲乃村工藝本社ビル(東京)
設計:日建設計、施工:大林組
使用ガラス:パイロストップ(スリムタイプ)

高透過板ガラスとけい酸ソーダ(水ガラス)層とを交互に積層した構造のパイロストップは、万一の火災時に火炎や煙を遮断すると同時に、強烈な輻射熱も遮断する画期的な性能を備えた遮熱タイプの防耐火ガラスです。
このパイロストップを弊社独自の技術でフレームと一体で組み合わせたパイロストップウォールはガラスでは不可能といわれていた耐火間仕切壁(非耐力)の認定試験にも合格。
今後の新たなガラス建築の可能性を拡げるガラスとして大きな注目を集めています。
【特長】
1 防耐火ガラス
火災時にガラス面の温度が120℃を超すと、けい酸ソーダ層が発泡し火炎や煙はもちろん輻射熱をも遮断します。 そのため900〜1,000℃の火炎で加熱された場合も、非加熱面のガラス面は百数十度以下に1時間保持されます。一般の防火ガラスでは300℃以上になる隣接した空間も、パイロストップなら50℃以下に保たれますので避難を容易にします。 またパイロストップの近くに可燃物があっても着火を防ぐことができます。
2 高透過
高透過板ガラスを採用しているためワイヤレスでクリアな視界が大開口面で得られます。
3 安全性・遮音性
パイロストップは高透過板ガラスとけい酸ソーダ層を交互に多層構成した積層ガラスなので、ガラス面への衝突や地震などで万一破損した場合でも破片の飛散を防ぎます。 また、遮音性能もJIS等級T-3(35等級)と優れた効果を発揮します。
【用途】
1 ガラス耐火間仕切壁
- 透明なガラススクリーン耐火間仕切壁
- 特に避難通路、避難階段などの耐火壁をシースルーにする場合
- 法的には特定防火設備が使用可能でも安全性の向上が望ましい建物および部位
(例えば公共施設、病院の避難通路周辺や可燃物が多い用途の区画) - 大規模建築物などの一時避難エリア、消火救助エリア
2 その他
- 美術品などの展示ガラススクリーン


ご注意
1 穴あけ、切り欠きなどはできません。また、切断や面取りなどはできませんので使用される寸法でご発注ください。
2 外観上、通常の板ガラスと区別するため、コーナーの1カ所に所定のマークを表示しています。
3 パイロストップは屋内のみでの使用となります。またガラスの使用場所の温度が50℃を超えないようにしてください。
4 日射が直接当たる紫外線の強い部位ではご使用になれませんので事前にご相談ください。
5 運搬や施工にあたってはガラスを損傷しないようにご注意ください。また全周に金属テープを巻いてありますがテープは剥がさずに施工してください。
防耐火ガラス パイロストップ品種表
品種 | 色・ パターン |
ガラスの構成 | 呼び厚さ (ミリ) |
最大寸法 (mm) |
最小寸法 (mm) |
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パイロストップ | クリア | 高透過板ガラス3ミリ×6枚、 けい酸ソーダ発泡層×5層 |
23 | W1,600×H2,900 | 300×200 |
※ご使用になる寸法で輸入するため、通常3〜4ヶ月の納期が必要です。
一時間耐火間仕切壁 パイロストップウォール
対象 | 主にビル用 | |
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種類 | 耐火間仕切壁 | |
認定番号 | FP060NP-9007 | |
姿図 | ![]() |
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最大寸法 (mm) |
枠内法 W1,540×H2,815 (らんま付 枠内法 W1,540×H2,855) |
※パイロストップウォールは火災時の放射熱を遮断するため、ガラスのみでなく周辺フレームも特殊遮熱構造としてあります。このため、非加熱面温度は火災時135℃〜146℃となります。
※らんま付や連段窓でガラスが大寸法の場合、無目の補強や断面を拡大する必要があります。
※スリムタイプの単窓の場合は枠内法 W1,560× H2,860となります。
パイロストップスリム
従来の方立見付幅90mmのタイプに加え、見付幅30mmのスリムタイプが新登場。
すっきりしたデザインのガラス一時間耐火間仕切壁が可能となりました。
対象 | 主にビル用 | |
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種類 | 耐火間仕切壁 | |
認定番号 | FP060NP-0343 | |
姿図 | ![]() |
パイロストップウォール(段窓タイプ)
対象 | 主にビル用 | |
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種類 | 耐火間仕切壁(段窓タイプ) | |
認定番号 | FP060NP-0474 | |
姿図 | ![]() |